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レオナール・フジタ展 [アート&デザイン]

上野の森美術館で開催中の『没後40年 レオナール・フジタ展を観てきました。

20081225 上野の森美 レオナール・フジタ展1.JPG

日本人のエコール・ド・パリの代表的な画家、藤田嗣治(1886-1968)。
1955年にフランスに帰化し1959年にはキリスト教の洗礼を受けレオナール・フジタと改名。
独特の風貌とともに、日本とフランスを行き来し、ふたつの文化を融合させたユニークな存在です。

展覧会は4部構成。

第一章:初期、そしてスタイルの確立へ
油彩でありながら細筆を使った繊細な輪郭線や巧みにぼかされた色合いなど、日本画の技法が生かせれています。
彼の名声を確立した「素晴らしき乳白色の地」による裸婦像。二次元の絵画なのに三次元の大理石の彫刻のようにも見えます。

第二章:群像表現への挑戦 -幻の大作とその周辺
1928年に制作されたあと所在が不明になっていて60年以上も経過した1992年にパリ郊外の倉庫で発見された大作4点。「ライオンのいる構図」「犬のいる構図」「争闘I」「争闘Ⅱ」
2002年から6年をかけてフランスの国家的プロジェクトとして行われた修復作業。
そして今回、日本に渡ってきました。

20081225 上野の森美 レオナール・フジタ展2.jpg

右側が「ライオンのいる構図」の一部。ギリシャ彫刻のようです。

フジタは猫が好きで二十匹以上のじゃれ合う猫を屏風に水彩と墨で描いた「猫」という作品が印象的でした。

第三章:ラ・メゾン=アトリエ・フジタ エソンヌでの晩年
最晩年を過ごしたフランス、エソンヌ県の小村のアトリエを再現。
生涯に結婚・離婚・再婚を繰り返したが子供のいなかったフジタ。彼が描く子供はおでこが広く小悪魔みたいな表情で魅力的です。

第四章:シャペル・フジタ キリスト教への改宗と宗教画
彼がシャンパーニュ地方のランスに建てた「平和の聖母礼拝堂」
ステンドグラスのための下絵やフレスコ壁画のための習作などが展示されています。
私が一番印象に残ったのが『花の洗礼』(上の写真の左側)という作品。
ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』『春(ラ・プリマヴェーラ)』を連想させます。

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