目黒雅叙園 [建築&インテリア]
素晴らしいものを見てきました。目黒雅叙園
名前は何度も聞いたことがありましたが訪れたのは初めて。建物の中に足を一歩踏み入れてから中に進めば進むほど感嘆のため息、驚き、息をのむ美しさに唖然の連続です。
結婚式場ということで幸せな雰囲気満載。微塵の陰りも感じられない。
ホテルの宴会場のように結婚披露宴だけでなく、会議や講演会など硬いイベントでも融通がきくように無難に作られているのとは違い、結婚式専門の会場と目的がしぼられているので完全におめでたい造り。
目黒雅叙園は昭和から平成にかけてリニューアル工事を行いました。
その際に、昭和初期の建造物のままを保存(百段階段)、旧施設の内装等を移築復元したものを再現(和室宴会場の入り口など)、旧施設の装飾品を生かして組み替えたり部分的に再利用したものを融合(花魁通り、化粧室など)という形で歴史を受け継いでいます。
ダイジェストで建物内部をご案内しましょう。
まずは正面玄関の天井。日本の伝統柄、青海波模様の照明です。
ロビーには彩色された花魁を浮き彫りにした額絵が飾られています。一枚だけかと思ったら、ここが‘花魁通り’のスタートでした。
長い廊下の壁面は四季折々の花魁の木彫作品。天井には美人画が描かれています。
貸衣装室のショーウィンドウには打ち掛けを仕立て直したウエディングドレスも。こういうテイストの服、大好き。
大きな門をくぐりぬけ
このゴージャスな部屋の入り口の向こうは化粧室、つまりトイレ。
広々とした、そして金箔がまぶしいトイレ内部
個室の中にも天井画
窓にも細かい意匠がほどこされています。
宴会場のフロアに移りましょう。
新館の宴会場廊下の天井には花鳥図などが描かれています。(上を見上げながら歩いていると首が疲れるくらい長い廊下)
二階は扇面の花鳥図、三階は円形の花鳥図、四階は美人画。壁画にも旧施設に飾られていた欄間画が使われています。
組子障子が精巧です
和室宴会場の入り口には黒漆螺鈿細工の天馬がキラキラと輝いています。
天井は彩色された大名行列などの木彫で埋め尽くされています。
建物のどこを見わたしても見る者を圧倒させる、これでもかというくらいの徹底的な豪華絢爛さ。桃山風、日光東照宮の系列、江戸文化の流れをくむ豪華な装飾美。
侘び寂びの質素な美にも心うばわれるものがありますが、このくらい徹底された華やかさはスカーッと気持ちいいですね。外国人を連れてきたら喜ばれそう。
ディズニーランドに優るとも劣らないテーマパークのような印象、目黒雅叙園。幸せな笑顔があふれていて見ている私も幸せのおすそ分けをもらった気分です。
【おまけ】
目黒雅叙園は庶民や家族連れ客が気軽に入れる料亭として昭和6年(1931)に経営を始めました。創業者は細川力蔵という石川県羽咋郡の農家の生まれ。なんと私の実家がある市の隣です。
彼は小学校を卒業後、上京し、神田で浴場経営していた石川県出身の人のもとで奉公。(当時、東京の浴場経営者の多くは北陸地方出身だったそうです)後に自分も浴場経営を始め、不動産業も営むようになりました。
昭和3年に目黒雅叙園の前身、芝浦雅叙園を開業。三年後に目黒に北京料理、日本料理を気軽に食べられる料亭を開きました。
細川力蔵の素晴らしいところは、時代を先読みする能力です。
庶民を対象とした料亭、結婚式場の総合化、館内に浴場施設を併設(スパリゾートの先駆け)。さらに中華料理店で今では普通に見られるターンテーブルも彼の発案だそうです。
今回見学して知った郷土の誇りです。
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名前は何度も聞いたことがありましたが訪れたのは初めて。建物の中に足を一歩踏み入れてから中に進めば進むほど感嘆のため息、驚き、息をのむ美しさに唖然の連続です。
結婚式場ということで幸せな雰囲気満載。微塵の陰りも感じられない。
ホテルの宴会場のように結婚披露宴だけでなく、会議や講演会など硬いイベントでも融通がきくように無難に作られているのとは違い、結婚式専門の会場と目的がしぼられているので完全におめでたい造り。
目黒雅叙園は昭和から平成にかけてリニューアル工事を行いました。
その際に、昭和初期の建造物のままを保存(百段階段)、旧施設の内装等を移築復元したものを再現(和室宴会場の入り口など)、旧施設の装飾品を生かして組み替えたり部分的に再利用したものを融合(花魁通り、化粧室など)という形で歴史を受け継いでいます。
ダイジェストで建物内部をご案内しましょう。
まずは正面玄関の天井。日本の伝統柄、青海波模様の照明です。
ロビーには彩色された花魁を浮き彫りにした額絵が飾られています。一枚だけかと思ったら、ここが‘花魁通り’のスタートでした。
長い廊下の壁面は四季折々の花魁の木彫作品。天井には美人画が描かれています。
貸衣装室のショーウィンドウには打ち掛けを仕立て直したウエディングドレスも。こういうテイストの服、大好き。
大きな門をくぐりぬけ
このゴージャスな部屋の入り口の向こうは化粧室、つまりトイレ。
広々とした、そして金箔がまぶしいトイレ内部
個室の中にも天井画
窓にも細かい意匠がほどこされています。
宴会場のフロアに移りましょう。
新館の宴会場廊下の天井には花鳥図などが描かれています。(上を見上げながら歩いていると首が疲れるくらい長い廊下)
二階は扇面の花鳥図、三階は円形の花鳥図、四階は美人画。壁画にも旧施設に飾られていた欄間画が使われています。
組子障子が精巧です
和室宴会場の入り口には黒漆螺鈿細工の天馬がキラキラと輝いています。
天井は彩色された大名行列などの木彫で埋め尽くされています。
建物のどこを見わたしても見る者を圧倒させる、これでもかというくらいの徹底的な豪華絢爛さ。桃山風、日光東照宮の系列、江戸文化の流れをくむ豪華な装飾美。
侘び寂びの質素な美にも心うばわれるものがありますが、このくらい徹底された華やかさはスカーッと気持ちいいですね。外国人を連れてきたら喜ばれそう。
ディズニーランドに優るとも劣らないテーマパークのような印象、目黒雅叙園。幸せな笑顔があふれていて見ている私も幸せのおすそ分けをもらった気分です。
【おまけ】
目黒雅叙園は庶民や家族連れ客が気軽に入れる料亭として昭和6年(1931)に経営を始めました。創業者は細川力蔵という石川県羽咋郡の農家の生まれ。なんと私の実家がある市の隣です。
彼は小学校を卒業後、上京し、神田で浴場経営していた石川県出身の人のもとで奉公。(当時、東京の浴場経営者の多くは北陸地方出身だったそうです)後に自分も浴場経営を始め、不動産業も営むようになりました。
昭和3年に目黒雅叙園の前身、芝浦雅叙園を開業。三年後に目黒に北京料理、日本料理を気軽に食べられる料亭を開きました。
細川力蔵の素晴らしいところは、時代を先読みする能力です。
庶民を対象とした料亭、結婚式場の総合化、館内に浴場施設を併設(スパリゾートの先駆け)。さらに中華料理店で今では普通に見られるターンテーブルも彼の発案だそうです。
今回見学して知った郷土の誇りです。
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