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屋久島 ウミガメの産卵 [旅 九州]

屋久島で思いがけない体験ができた。
ウミガメの産卵を見ることができたのです。

屋久島の北西部の永田浜(前浜・いなか浜・四ツ瀬浜)は北太平洋最大のアカウミガメの産卵地で、保護のため、2002年に霧島屋久国立公園に指定され、2005年にラムサール条約湿地に登録されました。

20090519 1屋久島マップ.JPG

日本で生まれたウミガメは太平洋で回遊生活を送ったあと日本近海で暮らします。親ガメになるのに30年ほどかかると言われ、産卵のときだけ砂浜に上陸します。

夜の永田浜では4月下旬~8月上旬にウミガメが産卵のために上陸し、7月上旬~9月下旬には地熱で温められ約45日~75日で孵化した子ガメが巣穴から這い出し海に向かいます。
屋久島に上陸するのは主にアカウミガメアオウミガメでほとんどがアカウミガメ。
(アカウミガメは頭が大きく、右肢と左肢を交互に動かして進む)

20090518 39いなか浜ウミガメ産卵地1.JPG

縄文杉登山のガイドの奥さんに夜8時ごろにうみがめ館まで送ってもらい、ウミガメ観察会で産卵の観察にあたってのレクチャーを受ける。

・ウミガメは人工的な光に敏感に反応するためカメラやケータイでの撮影は禁止
・上陸しても、人の気配に気づいたり、穴が掘りにくかったら産卵をあきらめて海に戻る
・砂浜を人がむやみに歩くと踏み固められてカメが穴を掘りにくくなったり、卵が踏まれてしまうことがあるので、産卵期や孵化期には砂浜に立ち入ってはいけない
・ウミガメは動揺しやすい生き物なので触らない

注意事項を聞きながら砂浜で監視しているボランティアの方からの無線連絡を受け、ウミガメが穴を掘り終わり、産み始めたと同時に観察のために浜へ移動。

20090518 39いなか浜ウミガメ産卵地2.jpg

産卵中のお母さんガメには申し訳ないのですが、卵を産み落とすお尻の部分を灯りで照らし、5人ずつ囲んで産卵の様子を見学。一個だけ出てくるときもあれば、ピンポン玉をひとまわり大きくしたような丸い卵が一度に数個続けて落ちてくることも。一回の産卵で百個ほど産むそうで、上陸回数も産卵時期に3回とのこと。

興味深いのが人間と同じように、初産のお母さんガメは産卵の体勢をとってから産み落とすまでに時間がかかり、実際に私が見たアカウミガメはあまりに時間がかかって疲労をおぼえたのか途中で動きが止まり静かになったと思ったら目を閉じて眠っていました。再び産む体勢に戻ると、出産婦がいきむようにふーっ、と大きな鼻息。大仕事です。

屋久島ではカメの肢にチップをはめこんで生態観測をしており、この初産アカウミガメにもレンジャーの方が産卵の最中でしたがチップを装着し、体長を測定したりしていました。

産卵を終えると四肢を使って卵の上にやさしく砂をかけ平らにならし、表面を整えると方位磁石があるかのように体の向きを変えて海のほうへ這っていくのです。
産み始めの観察から姿を見送るところまで時間にして一時間あまり。
思いがけない感動のスペクタクルを見る機会が持ててラッキーでした。

【おまけ(屋久島土産)】
20090519 2屋久島土産.JPG

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