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国宝 燕子花図屏風 [アート&デザイン]

南青山根津美術館で新創記念特別展 第5部「琳派コレクション一挙公開 国宝燕子花図屏風を鑑賞してきました。

20100424 国宝燕子花図屏風.jpg
国宝 燕子花図屏風(部分) 尾形光琳筆 江戸時代・18世紀

昨年10月のリニューアルオープン以来、根津美術館所蔵の国宝を中心とした記念特別展が開催されていて、第一部、第二部に続き、今回も堪能しました。

以前から実物を見たかった尾形光琳(京都の高級呉服商に生まれ育った)の六曲一双の屏風。
総金箔地に濃淡の群青と緑青のみで描かれた燕子花(かきつばた)の群生。
リズミカルな配置、卓越した意匠性と優れた技法。二色しか使われていないとは思えないほどのイキイキとした画面。
『伊勢物語』第9段、東国に下る途中の在原業平が郷愁の歌を詠んだ燕子花の名所・三河国の八橋の風景を題材にしているそうです。

合わせて展観された琳派作品。
俵屋宗達、本阿弥光悦、尾形乾山、酒井抱一、鈴木其一らの典雅にして繊細な美の世界に浸りました。
四季の草花が多く描かれ、春(あざみ、たんぽぽ等)、夏(都忘れ、立葵など)、秋(菊、萩、ススキ等)、冬(南天、水仙など)の植物の勉強にもなります。

東京国立博物館のような大展示室とは異なり、ほどほどの展示室に作品がゆったりと展示されている。その真ん中のベンチに腰かけ四方の展示作品をながめていると、まるで自分が江戸時代の宮中の庭や宮殿の一室もしくは野の山に迷いこんだかのような錯覚に一瞬陥ります。

併設展示のコレクション展は次のとおり。
・仏教彫刻の魅力
・古代中国の青銅器
・花模様の器
 中国では花にも吉祥の意味がこめられた。牡丹(富貴)、蓮(豊かさ)、歳寒三友(冬の寒さに耐える松・竹・梅あるいは梅・水仙・竹)、四君子(竹・梅・菊・蘭)。
 日本では桜・朝顔・群れ咲く秋草・椿など、四季の花々が好まれた。
・燕子花図屏風の茶
 昭和6年5月に根津嘉一郎氏が「燕子花図屏風」を披露した際に催した茶会を再現。

日本庭園内の弘仁亭(茶室)でお茶会が催されていて和服姿のご婦人方、袴の男性が大勢いらっしゃいました。
残念ながら池の杜若のつぼみはまだ固く、開花はもう少し先のようでした。
20100424 根津美 庭園2.jpg

日本庭園は新緑がまぶしく、みずみずしい。
20100424 根津美 庭園1.jpg
20100424 根津美 庭園4.jpg
20100424 根津美 庭園3.jpg

【おまけ】
庭園内にあるNEZU CAFEでケーキセットをいただきました。
20100424 NEZU Cafeダブルチーズケーキ.jpg

ケーキ皿にカキツバタの浮き彫り。すっきりしたデザインのティーカップとポットはNIKKO(石川県のメーカー)のもの。

同時期に移転新装開館した山種美術館とともに美術とカフェでのひと時を楽しめる場所です。

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