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The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛 [シアター&シネマ]

ヒューマントラストシネマ渋谷で公開初日、映画「The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛」を観てきました。

20120721 TheLadyアウンサンスーチー.JPG

ビルマ(現ミャンマー)※で非暴力による民主化と人権回復を目指す民主化運動のリーダー、アウンサンスーチーさんの激動の半生と知られざる家族の物語を描いた映画。
愛する家族と離れ、通算15年という長きにわたる自宅軟禁生活を強いられながらも、祖国の民主化のために揺るがぬ意思を持ち続けている、しなやかで美しい強さを持った女性。
※1989年に当時の軍事政権は、国名の対外呼称をビルマからミャンマーに改めたが、スーチーさんはこれを認めていない

ビルマの民主化の歴史に、スーチーさんの半生を重ねた背景略年表。(映画の公式サイトから抜粋引用)
さらに、映画でのストーリーを挿入します。

1945年6月19日 ビルマの独立運動家で国民的な指導者アウンサン将軍とキンチーの娘として首都ラングーン(現ヤンゴン)に生まれる
1947年7月 アウンサン将軍、政敵により暗殺される
1948年1月 ビルマ、英国から独立
1960年 インド大使となった母に同行してインド、ニューデリーへ
1962年3月 ネ・ウィン将軍、軍事クーデターにより政権を奪取
1964年 オックスフォード大学で哲学、政治学、経済学を学ぶ
1969年 ニューヨークの国連事務局で行財政問題諮問委員会の書記官補として働く(~71年)
1972年1月1日 チベット研究者(オックスフォード大学)のイギリス人、マイケル・アリスと結婚
1973年に長男アレクサンダー、77年に次男キムが誕生
1988年3月 母の看護のためビルマへ帰国(この頃、学生を中心に反政府運動が激化)
 「ビルマ建国の父」と死後も多くの国民から敬愛されるアウンサン将軍の娘スーチーの元に民主主義運動家たちが集まり、選挙への出馬を懇願する
 8月 シュエダゴン・パゴタ前広場で50万人に向けて演説
  ここから軍事独裁政権との長い闘い、愛する家族とのひき裂かれた辛く厳しい人生が始まった
 9月 翌年の選挙への参加を目指し、国民民主連盟(NLD)の結党に参加、書記長となる
1989年7月20日 ラングーンの自宅で軟禁状態に置かれる(1回目)
1990年5月 総選挙実施。NLDは485議席中392議席を獲得したが、政府は選挙結果を無効とし、NLDの主要メンバーが多数投獄される
1991年10月 ノーベル平和賞受賞
1995年7月10日 6年間の自宅軟禁から解放される(しかし、その後も2000~02年、03~10年と軟禁)
1999年3月 夫マイケルがガンで死去
2010年 総選挙実施、軍政系の政党が勝利。NLDは不参加
 11月 自宅軟禁から解放される
2012年4月 議会補選に圧倒的支持を得て当選。国政へ進出。

2007年、主役を演じたミシェル・ヨー(1962年、マレーシア生まれ)が作家でもあるレベッカ・フレインの書いた脚本を手にし、自分がこの役を演じなければならない、と映画制作の相談を監督となったリュック・ベッソンに持ちかけたことからこの映画づくりは始まった。
ミシェルは半年をかけてビルマ語を学び、スーチーの映像を入手し、彼女が話す英語の訛や微妙なしぐさまでも習得したそうです。
政府に自宅軟禁させられている女性を扱った映画撮影はおろか、製作自体がNGであろうビルマの代わりにロケ地に選ばれたのはタイ。
原題でもある“The Lady”とは、軍事政権下でアウンサン・スーチーの名前を口にすることすら憚られていたための呼び名だそうです。

いったんビルマ国外に出ると二度と入国はできないことがわかっている状況で、愛する夫がガンにかかり余命わずかとわかっていてもイギリスへ会いにも行けず死に目にも立ち会えなかった無念さ。
それならば、祖国のために戦っている妻・母に会いに行こうと家族が試みても軍事政権に入国を阻まれてしまった理不尽さ。
インターネットのない時代、ようやくつながった電話での会話も短時間で回線切断されてしまう無情。
ビルマの惨状、自分の妻が置かれた孤独な状況を国際社会に知ってもらい、状況を打開しようと多方面に働きかけた結果、ノーベル平和賞受賞につながった、夫の献身的な愛。

映画情報をネットで検索していて偶然見つけた映画でしたが、見て良かった。
感動とともに、社会情勢(ビルマの状況)についての認識を得られます。
(スーチーさんが初めて大衆の前でスピーチをする場面、ノーベル平和賞授賞式に夫と息子たちが代わりに出席し挨拶をする場面など、いろんな心境で胸がつまります)


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コメント 2

nana

観たい!と思っていた映画です。
近く、一人で観に行ってきます!
by nana (2012-07-24 10:44) 

いっこ

★nanaさん、是非ふたりで観てきてください(笑)
by いっこ (2012-07-24 12:33) 

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