花Sakas [東京 お出かけ]
先週の暖かさから今週はまた寒さが戻っている東京です。
お昼にお弁当を買いに行こうとしたところ、「近くに来たから」と友人からの電話。一緒に赤坂サカスまでランチに出かけました。
週末には開花宣言した東京、Sakasにも桜の花が咲いています。
一周年を迎えた赤坂サカス、今、花いっぱいの遊園地になっています。
広場にはメリーゴーラウンドが設置され、TBSのまわりを機関車が周遊しています。
スクリーンではWBCの決勝戦、日本対韓国のLive中継を映し出していました。
日本、二連覇!侍ジャパン、やりましたね。
サカスの風船と花の飾りつけが優勝お祝いのように見えます。
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お昼にお弁当を買いに行こうとしたところ、「近くに来たから」と友人からの電話。一緒に赤坂サカスまでランチに出かけました。
週末には開花宣言した東京、Sakasにも桜の花が咲いています。
一周年を迎えた赤坂サカス、今、花いっぱいの遊園地になっています。
広場にはメリーゴーラウンドが設置され、TBSのまわりを機関車が周遊しています。
スクリーンではWBCの決勝戦、日本対韓国のLive中継を映し出していました。
日本、二連覇!侍ジャパン、やりましたね。
サカスの風船と花の飾りつけが優勝お祝いのように見えます。
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高矢禮 [建築&インテリア]
白金にあるオシャレな韓国伝統料理レストラン、高矢禮gosireh(ゴシレ)
遠い昔、韓民族の建国神話で食べ物の神様として知られた高矢に感謝の心を表して行った儀式を高矢禮というそうで、神様に食べ物を供える時のように大事なお客様を心を込めて「おもてなしする」という意味で店の名前をつけたとのこと。
(10月の『ゴチになります』秋のスペシャルの会場になっていました)
夜になると白い外壁が内側からの照明できれいに浮かび上がります。
実は初めて見たとき、何か怪しい宗教団体の建物かと思いました。
ヨン様プロデュースのお店ということで玄関ではジュン・ベアがお出迎えしてくれます。
建物がユニークなので紹介しましたが、食事には行ったことがありません。なんだか敷居が高そうで。
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遠い昔、韓民族の建国神話で食べ物の神様として知られた高矢に感謝の心を表して行った儀式を高矢禮というそうで、神様に食べ物を供える時のように大事なお客様を心を込めて「おもてなしする」という意味で店の名前をつけたとのこと。
(10月の『ゴチになります』秋のスペシャルの会場になっていました)
夜になると白い外壁が内側からの照明できれいに浮かび上がります。
実は初めて見たとき、何か怪しい宗教団体の建物かと思いました。
ヨン様プロデュースのお店ということで玄関ではジュン・ベアがお出迎えしてくれます。
建物がユニークなので紹介しましたが、食事には行ったことがありません。なんだか敷居が高そうで。
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ポワレとフォルチュニィ [アート&デザイン]
東京都庭園美術館で開催中の『ポワレとフォルチュニィ 20世紀モードを変えた男たち』を鑑賞してきました。
20世紀初頭を代表するモード界の巨人ポール・ポワレ(Paul Poiret、1879-1944)と20世紀最高のテキスタイル・デザイナーと言われるマリアノ・フォルチュニィ(Mariano Fortuny、1871-1949)のドレスを紹介しています。
彼ら以前の16世紀~19世紀の女性の服は、細いウエストを作り出すCorset(コルセット)、スカートを大きく膨らませるCrinoline(クリノリン)、スカート後部のふくらみを強調するBustle(バッスル)という形成下着によって作り出される曲線的なものでした。これはアール・ヌーヴォの有機的な曲線に通じるものでもありました。
それが20世紀になり二人のデザイナーが登場した頃、パリ・モードは大きな転換期を迎えます。
女性のシルエットを支配してきたコルセット(=束縛)から解放されるのです。人工的なシェイプから自然な体のラインへ。
右がポワレのドレス。
自然な身体のラインにゆったり寄りそう直線的なシルエットにハイウエストが特徴。
イスラムや東洋の伝統的な意匠をデザインに取り入れています。組み紐や刺繍、ドレープなども用いられています。
左がフォルチュニィのドレス。
しなやかな絹地を細かくたたんだプリーツが自然に身体をおおうドレスは古代ギリシャの衣服から着想を得ていて「デルフォス」と呼ばれています。
彼は特許を取得したプリーツの製法や独創的な染色技術によってテキスタイルを生み出す“布の魔術師”と称されました。
真似をしようにもできない、他の追随を許さないプリーツは「一枚の布」による衣服を追求する現代のイッセイ・ミヤケに通じるものを感じます。
庭園美術館(旧朝香宮邸)の光量をおとした室内に間隔をあけて置かれ、ドレスをまとったマネキン。まるでパーティから抜け出してきた貴婦人が見つからないように静止しているかのようです。
イギリスのデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドの言葉が紹介されていました。「過去と伝統無くして、創造的であることは不可能」
創造的なデザインは回帰を繰り返しつつも決して元の場所には戻らず、未来に向けて進化していく。
ポワレとフォルチュニィのドレス、とても100年前にデザインされたものとは思えないほど、現在でも新鮮さを感じます。
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20世紀初頭を代表するモード界の巨人ポール・ポワレ(Paul Poiret、1879-1944)と20世紀最高のテキスタイル・デザイナーと言われるマリアノ・フォルチュニィ(Mariano Fortuny、1871-1949)のドレスを紹介しています。
彼ら以前の16世紀~19世紀の女性の服は、細いウエストを作り出すCorset(コルセット)、スカートを大きく膨らませるCrinoline(クリノリン)、スカート後部のふくらみを強調するBustle(バッスル)という形成下着によって作り出される曲線的なものでした。これはアール・ヌーヴォの有機的な曲線に通じるものでもありました。
それが20世紀になり二人のデザイナーが登場した頃、パリ・モードは大きな転換期を迎えます。
女性のシルエットを支配してきたコルセット(=束縛)から解放されるのです。人工的なシェイプから自然な体のラインへ。
右がポワレのドレス。
自然な身体のラインにゆったり寄りそう直線的なシルエットにハイウエストが特徴。
イスラムや東洋の伝統的な意匠をデザインに取り入れています。組み紐や刺繍、ドレープなども用いられています。
左がフォルチュニィのドレス。
しなやかな絹地を細かくたたんだプリーツが自然に身体をおおうドレスは古代ギリシャの衣服から着想を得ていて「デルフォス」と呼ばれています。
彼は特許を取得したプリーツの製法や独創的な染色技術によってテキスタイルを生み出す“布の魔術師”と称されました。
真似をしようにもできない、他の追随を許さないプリーツは「一枚の布」による衣服を追求する現代のイッセイ・ミヤケに通じるものを感じます。
庭園美術館(旧朝香宮邸)の光量をおとした室内に間隔をあけて置かれ、ドレスをまとったマネキン。まるでパーティから抜け出してきた貴婦人が見つからないように静止しているかのようです。
イギリスのデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドの言葉が紹介されていました。「過去と伝統無くして、創造的であることは不可能」
創造的なデザインは回帰を繰り返しつつも決して元の場所には戻らず、未来に向けて進化していく。
ポワレとフォルチュニィのドレス、とても100年前にデザインされたものとは思えないほど、現在でも新鮮さを感じます。
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タグ:ファッション
Pleats Please March 2009 [定番 PLEATS PLEASE]
先日のミッドタウンのアニバーサリーパーティの日、行きつけのPleats Pleaseでまたまたお買い上げ!実は3月はこれで二回目。(ポイントが2倍になるから…と自分を正当化)
前回買った六本木店のオリジナルテーマ、ジュエリー柄のストールとデニム風の8分丈パンツ。今回買ったフレンチ袖のハイネックシャツ。
今年の春夏のテーマはアイランド。
シャツの柄は海中の様子。海藻や魚などが描かれています。保護色のようで見にくいですが左側にはタコも泳いでいます。
オレンジの帽子はポリネシアで祀られている神様Tiki Tikiのモチーフがついたもの。左右のツバを反らせてカウボーイハット風にかぶるつもり。(本当はマネキンがかぶっていた黄色のカウボーイハットがあって、そっちのほうが欲しかったのですがディスプレイ用で残念)
この帽子、中にヴェルクロが付いていて折りたたんでポーチのように収納できます。
グレーのファスナーだらけのバッグは収納した状態。広げるとオーバーナイトの旅行用ショルダーバッグに変身。
こういう収納性、遊び心もイッセイ・ミヤケの大好きなところ。
【おまけ】
ミッドタウンで新開拓したお店。
CastanerとFABIO RUSCONIという二つのブランドが入った靴のショップ。
買ったのはこちら。
ウェッジヒールで意外と歩きやすい。本当はペパーミントグリーンかメタリックゴールドで迷っていたのだけどサイズがなくて結局グレーのエナメル素材のものを。でも私の場合、洋服がカラフルだから足元は落ち着いた色で正解かな。
Castanerのほうにはキレイ色のエスパドリーユがいろいろ。
これはミニチュア
今度行ったら買ってしまうかも。。
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前回買った六本木店のオリジナルテーマ、ジュエリー柄のストールとデニム風の8分丈パンツ。今回買ったフレンチ袖のハイネックシャツ。
今年の春夏のテーマはアイランド。
シャツの柄は海中の様子。海藻や魚などが描かれています。保護色のようで見にくいですが左側にはタコも泳いでいます。
オレンジの帽子はポリネシアで祀られている神様Tiki Tikiのモチーフがついたもの。左右のツバを反らせてカウボーイハット風にかぶるつもり。(本当はマネキンがかぶっていた黄色のカウボーイハットがあって、そっちのほうが欲しかったのですがディスプレイ用で残念)
この帽子、中にヴェルクロが付いていて折りたたんでポーチのように収納できます。
グレーのファスナーだらけのバッグは収納した状態。広げるとオーバーナイトの旅行用ショルダーバッグに変身。
こういう収納性、遊び心もイッセイ・ミヤケの大好きなところ。
【おまけ】
ミッドタウンで新開拓したお店。
CastanerとFABIO RUSCONIという二つのブランドが入った靴のショップ。
買ったのはこちら。
ウェッジヒールで意外と歩きやすい。本当はペパーミントグリーンかメタリックゴールドで迷っていたのだけどサイズがなくて結局グレーのエナメル素材のものを。でも私の場合、洋服がカラフルだから足元は落ち着いた色で正解かな。
Castanerのほうにはキレイ色のエスパドリーユがいろいろ。
これはミニチュア
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とらや 日本の染め色展 [アート&デザイン]
東京ミッドタウンのとらやで始まった企画展示『日本の染め色展』
日本の伝統色を植物の花、実、樹皮、根などから汲み出して創り出している植物染めの研究家でもあり、染司よしおかの五代目当主でもある吉岡幸雄さんの作品世界。
内に主張を秘めたような抑えた色合い。鮮やかな色も好きですが、こういう優しい色も大好きです。
台の上にのっているのは植物染めの材料。
縹(はなだ)色、蘇芳(すおう)色、鈍(にび)色、胡桃(くるみ)色、薄墨(うすずみ)色、今様(いまよう)色、紅葉色、刈安(かりやす)色、黄檗(きはだ)色、杜若(かきつばた)色、黄支子(きくちなし)、黄朽葉(きくちば)
色の名前も風雅です。
和菓子のとらやさんらしく小豆を煮た液に絹布を浸して染めたものも展示してありました。(椿灰の灰汁の液に入れて発色させたピンクに近いものと、明礬の液で発色させた少し黄味のある金茶色の二種類)
先日お店に立ち寄った際、店頭で売っていた二冊の本を買いました。
一冊は香りの博物館の記事中の写真に載せた『香が語る日本文化史 香千載』(源氏物語に想を得た「源氏香」についての説明あり)
もう一冊が吉岡幸雄さんの著書『源氏物語の色辞典』(源氏物語54帖の物語の中に描かれた襲(かさね)などの色彩を再現しています)
文学としての源氏物語だけでなく、香り、色彩などじっくりと勉強したいことばかり。あぁ、時間がほしい。
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日本の伝統色を植物の花、実、樹皮、根などから汲み出して創り出している植物染めの研究家でもあり、染司よしおかの五代目当主でもある吉岡幸雄さんの作品世界。
内に主張を秘めたような抑えた色合い。鮮やかな色も好きですが、こういう優しい色も大好きです。
台の上にのっているのは植物染めの材料。
縹(はなだ)色、蘇芳(すおう)色、鈍(にび)色、胡桃(くるみ)色、薄墨(うすずみ)色、今様(いまよう)色、紅葉色、刈安(かりやす)色、黄檗(きはだ)色、杜若(かきつばた)色、黄支子(きくちなし)、黄朽葉(きくちば)
色の名前も風雅です。
和菓子のとらやさんらしく小豆を煮た液に絹布を浸して染めたものも展示してありました。(椿灰の灰汁の液に入れて発色させたピンクに近いものと、明礬の液で発色させた少し黄味のある金茶色の二種類)
先日お店に立ち寄った際、店頭で売っていた二冊の本を買いました。
一冊は香りの博物館の記事中の写真に載せた『香が語る日本文化史 香千載』(源氏物語に想を得た「源氏香」についての説明あり)
もう一冊が吉岡幸雄さんの著書『源氏物語の色辞典』(源氏物語54帖の物語の中に描かれた襲(かさね)などの色彩を再現しています)
文学としての源氏物語だけでなく、香り、色彩などじっくりと勉強したいことばかり。あぁ、時間がほしい。
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春らんまん [日記]
三連休、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
私の初日はずっと部屋にとじこもり、2日目の今日は近くの東京都庭園美術館までちょいと自転車でお出かけ。到着したら少し汗をかいていました。そんなところからも春を感じますねぇ。
庭園美術館のアプローチで見つけた薄いピンクの椿。花弁がたくさんあってバラのようです。
桜も咲いていましたがピンぼけ。
アート鑑賞をしたら、久しぶりにフィットネスクラブへ。でも、その前に軽く腹ごしらえ。
Doughnut Plantでラズベリーのドーナツをお買い上げ。外のチェアに腰かけて食べていても寒くない。春ですねぇ。
今晩の夕食は春色のサラダすし。一緒に飲んだのは泡々酒(ほうほうしゅ)という発泡性の日本酒。おいしぃ。
さぁて、明日はちゃんと早起きしてお出かけしよう。
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私の初日はずっと部屋にとじこもり、2日目の今日は近くの東京都庭園美術館までちょいと自転車でお出かけ。到着したら少し汗をかいていました。そんなところからも春を感じますねぇ。
庭園美術館のアプローチで見つけた薄いピンクの椿。花弁がたくさんあってバラのようです。
桜も咲いていましたがピンぼけ。
アート鑑賞をしたら、久しぶりにフィットネスクラブへ。でも、その前に軽く腹ごしらえ。
Doughnut Plantでラズベリーのドーナツをお買い上げ。外のチェアに腰かけて食べていても寒くない。春ですねぇ。
今晩の夕食は春色のサラダすし。一緒に飲んだのは泡々酒(ほうほうしゅ)という発泡性の日本酒。おいしぃ。
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タグ:春
源氏の香り [アート&デザイン]
磐田市香りの博物館で『源氏の香り 王朝の雅と源氏香』という企画展を見てきました。
昨年(2008年)は源氏物語が世に出て1000年ということでいろんな形で「源氏物語千年紀」の催しがありますね。
日本の香り文化は飛鳥時代(500年代)に仏教の伝来とともに始まったと言われています。(もともとは仏様のための供香そなえこう)
平安時代になり、香を焚き香りを楽しむ風習が生まれました。(空薫そらだき、というものです)室内空間や衣服、髪に香りを焚き込めるための道具として香炉、火取母、香枕などの用具があります。薬玉は室内にかけて香りで邪気を祓うもの。
香はもてなし、身だしなみの道具から教養、雅な遊びへと変わっていきます。
和歌と結びついて文学的世界を形づくり、歌合、絵合とともに「物合ものあわせ」の一つとして薫物合が知的な遊戯として貴族社会の中で定着していきます。
さらに鎌倉・室町時代には香により高い価値と精神性を見出し、味わいの違う香りを愉しみ、その異同を当てるという「組香」に発展。その形式が整えられ、江戸時代には「香道」として完成するに至りました。
私もかつて「聞香(もんこう)」を体験したことがありますが、利き茶と同様、なかなか味わい深い愉しみでした。(茶道、華道、書道とともにもっと造詣を深めたい世界。時間とお金がほしい。。)
さて、紫式部の源氏物語は平安王朝の宮廷や貴族の暮らしの描写を通して当時流行の風習なども紹介しています。
「薫物合わせ」は香りの優劣と香りに関連した詩歌を詠む文学的な素養であり、王朝人の遊戯です。
また、香りは一種のアイデンティティ、個性でもありました。
「移り香」という言葉がありますが、薫香の香りそのもののほか、いなくなったあとに残っているその人のほのかな匂いを指し、香りの主を想い起こさせます。
展示解説の中でこんな説明がありました。
「用意」とは意(こころ)を用いること。配慮、工夫、嗜み。
「追風」とは、人の歩みにつれて追いすがる風に衣服にしみた薫香の放散すること。通りすぎたあとに漂う匂い。薫物をした人の後を香りが追いかけるようにたなびくさまを言い、『源氏物語』の人物・情景描写の重要な要素です。
「追風用意」こそ王朝人の美意識の発揮。
自分の後の香りにも注意を配る。私はバッグに文香をしのばせています。
源氏物語の登場人物に関する説明も。
「にほふ」は赤く色が映えてみえるさまを言い、匂宮の積極的な性格。
一方、「かおる」は煙などがほのかに漂うという意味で、薫君の静のイメージを反映しているそうです。
そして現在、もっと気軽に香を日常生活に取り入れられるようになってきました。
部屋で手軽に焚けるインセンスやアロマキャンドルが売られています。私は心地よい眠りにつきたい時はピロー・パフュームを室内にスプレーします。
京都の香老舗、松栄堂の当主、畑正高氏は「21世紀は五感のバランスを再構築する時代」とおっしゃっています。
季節感を感じにくくなっている今こそ、五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)を鋭くして日常の中でさまざまなものを敏感に感じていたいと思う今日この頃。
【おまけ】
博物館のカフェでランチをいただきました。ハーブなど香りにちなんだメニューがいろいろ。フラワーハーブのパスタ、コーヒーがサービスでついて800円。もちろんお花もいただきました。
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昨年(2008年)は源氏物語が世に出て1000年ということでいろんな形で「源氏物語千年紀」の催しがありますね。
日本の香り文化は飛鳥時代(500年代)に仏教の伝来とともに始まったと言われています。(もともとは仏様のための供香そなえこう)
平安時代になり、香を焚き香りを楽しむ風習が生まれました。(空薫そらだき、というものです)室内空間や衣服、髪に香りを焚き込めるための道具として香炉、火取母、香枕などの用具があります。薬玉は室内にかけて香りで邪気を祓うもの。
香はもてなし、身だしなみの道具から教養、雅な遊びへと変わっていきます。
和歌と結びついて文学的世界を形づくり、歌合、絵合とともに「物合ものあわせ」の一つとして薫物合が知的な遊戯として貴族社会の中で定着していきます。
さらに鎌倉・室町時代には香により高い価値と精神性を見出し、味わいの違う香りを愉しみ、その異同を当てるという「組香」に発展。その形式が整えられ、江戸時代には「香道」として完成するに至りました。
私もかつて「聞香(もんこう)」を体験したことがありますが、利き茶と同様、なかなか味わい深い愉しみでした。(茶道、華道、書道とともにもっと造詣を深めたい世界。時間とお金がほしい。。)
さて、紫式部の源氏物語は平安王朝の宮廷や貴族の暮らしの描写を通して当時流行の風習なども紹介しています。
「薫物合わせ」は香りの優劣と香りに関連した詩歌を詠む文学的な素養であり、王朝人の遊戯です。
また、香りは一種のアイデンティティ、個性でもありました。
「移り香」という言葉がありますが、薫香の香りそのもののほか、いなくなったあとに残っているその人のほのかな匂いを指し、香りの主を想い起こさせます。
展示解説の中でこんな説明がありました。
「用意」とは意(こころ)を用いること。配慮、工夫、嗜み。
「追風」とは、人の歩みにつれて追いすがる風に衣服にしみた薫香の放散すること。通りすぎたあとに漂う匂い。薫物をした人の後を香りが追いかけるようにたなびくさまを言い、『源氏物語』の人物・情景描写の重要な要素です。
「追風用意」こそ王朝人の美意識の発揮。
自分の後の香りにも注意を配る。私はバッグに文香をしのばせています。
源氏物語の登場人物に関する説明も。
「にほふ」は赤く色が映えてみえるさまを言い、匂宮の積極的な性格。
一方、「かおる」は煙などがほのかに漂うという意味で、薫君の静のイメージを反映しているそうです。
そして現在、もっと気軽に香を日常生活に取り入れられるようになってきました。
部屋で手軽に焚けるインセンスやアロマキャンドルが売られています。私は心地よい眠りにつきたい時はピロー・パフュームを室内にスプレーします。
京都の香老舗、松栄堂の当主、畑正高氏は「21世紀は五感のバランスを再構築する時代」とおっしゃっています。
季節感を感じにくくなっている今こそ、五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)を鋭くして日常の中でさまざまなものを敏感に感じていたいと思う今日この頃。
【おまけ】
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