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日本の春 華やぎと侘び [アート&デザイン]

白金台にある古美術品のコレクションを中心に展示している畠山記念館で平成21年冬季展『日本の春 華やぎと侘び』を鑑賞してきました。

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新しい年を寿ぐ華やいだ雰囲気と侘びの世界。吉祥(めでたいこと)や慶賀(よろこび祝うこと)などの意味や願いがこめられた作品を展示し「日本の春」が紹介されていました。

今回の一番の見どころは十五年ぶりに公開された京焼きの陶芸家、野々村仁清の連作「銹絵富士山香炉」
富士山の朝・昼・暮の三態を表現した堂々とした大きさの香炉です。裾野にあたる底辺は30㎝ほどもあります。
それに合わせて重要文化財の本阿弥光悦作の赤楽茶碗「雪峰」も特別展示されていました。(チラシの上の丸い茶碗)

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畠山記念館の創立者、畠山一清(1881-1971)は金沢市の生まれの実業家(荏原製作所を創業)。
日本趣味に造詣が深く、数寄者として能楽や茶の湯を嗜み、長年にわたって収集した古美術品の保存と展示公開を通じて日本の伝統文化の興隆に寄与することを念願して自ら建物を設計監督し、1964年に記念館を開館しました。

20090322 畠山記念館2.JPG
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現代建築に書院造りを調和させ、中には茶室、茶庭も設けられています。

20090322 畠山記念館8.JPG

畳の上で正座。気持ちが引き締まります。

徒歩圏内に素敵な美術館がいくつもあって得した気分です。

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東本願寺の至宝展 [アート&デザイン]

日本橋高島屋で開催中の『東本願寺の至宝展 両堂再建の歴史』を見てきました。(お寺関係の世話役をしている父から招待状をもらったので)

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御影堂(ごえいどう)襖絵「安養六種図(部分)」(望月玉泉 筆)

親鸞聖人(1173-1262)の教えを今に伝える真宗大谷派の本山、京都・東本願寺(お東さん)。
2011年の宗祖親鸞の没後750年目(七百五十回御遠忌)を記念して、東本願寺に伝わる障壁画や幕末の文書、伽藍の再建・修復に関する史料などを公開する展覧会です。

1602年(慶長7年)、徳川家康が江戸幕府を開く前年に、家康が寄進した境内地に建てられた東本願寺。(1591年に豊臣秀吉が別の土地を寄進して建てた西本願寺に対抗したとも言われています)
江戸時代を通じ四度の火災に見舞われ、その都度、(宗祖親鸞聖人の御真影が安置されている)御影堂、(本尊の阿弥陀如来が安置されている)阿弥陀堂をはじめとする建築群を復興し、世界最大の木造建築である現在の建物が完成したのは1895年(明治28年)。
今年の夏に御影堂の修復工事竣工式が行われます。
(大屋根の17万枚の瓦が葺き替えられたそうで、そのうちの一枚が実家に置いてあります)

さて、焼失を繰り返した東本願寺。それまでの貴重な美術品も失うことになったのですが、現在の建物に再建するにあたり、当時の京都画壇の日本画家たちが総力を結集してお堂や書院の障壁画を描き、ほとんど人の目に触れることなく今日に至りました。
円山応挙、岸竹堂、狩野元信らの秀作のほか、第二次世界大戦で疎開していた富山(福光町)で念仏の教えに出会った棟方志功の肉筆画、木版画なども公開されています。

20090322 東本願寺の至宝展2.JPG

今回もまた魅力的な画家の作品に出逢いました。上のチラシ(孔雀)と桜の絵を描いた望月玉泉です。

【おまけ】
展覧会会場は高島屋の8階。歴史を感じさせるエレベーターをおりると、セクシーなポーズで案内をするエレベーターガールの人形が飾られていました。

20090322 高島屋日本橋エレベータガール.JPG

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