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目黒雅叙園 美と匠の祭典 [建築&インテリア]

日本初の総合結婚式場、目黒雅叙園
20090418 目黒雅叙園2.JPG


“昭和の竜宮城”と呼ばれた建物の中で、昭和10年(1935年)に建てられた唯一現存する木造建築が百段階段(国の登録有形文化財)

通常は非公開ですが、今回は解説付きの見学と館内レストランでの食事がついた美と匠の祭典プランを利用。

20090418 目黒雅叙園1.JPG

ガイドさんが解説してくれるのって漠然と見学しているのと違っていろんな話が聞けるのがいいですね。
では早速、唐獅子牡丹の螺鈿細工が派手なエレベータに乗って百段階段に向かいましょう。

20090418 目黒雅叙園5螺鈿細工エレベーター.JPG

欅の一枚板で作られた99段の階段廊下の南側に絢爛豪華な6部屋があります。
山腹の傾斜に建てられた宴会場の各部屋はもちろん、階段の天井にも花鳥が描かれた扇面絵が連なるなど、隅々まで美術品で埋め尽くされています。

20090418 目黒雅叙園21.JPG


下から昇ってみましょう。

十畝の間
格(ごう)天井の絵を揮毫した荒木十畝の名前から命名。
床柱には一位(あららぎ)と南米材パロ・ブラジルを使用。格縁や床の間の框などにはびっしりと螺鈿細工がほどこされています。

漁樵の間
床柱に彫刻された中国の漁師と樵(きこり)から由来。
金箔、金泥、欄間には五節句を表した彩色木彫、天井板には四季折々の花鳥図と、とにかく絢爛の極み。

草丘の間
磯部草丘の筆による天井絵、欄間絵。

静水の間
橋本静水、池上秀畝、小山大月の絵が組み合わされている部屋。

星光の間
板倉星光の絵画で飾られている部屋。柿やスイカ、筍、カレイなど、食べ物の絵が中心。
床柱には希少な京都の北山杉天然絞丸太が使われています。

清方の間
鏑木清方の絵画が飾られた茶室風の部屋。
市松模様の網代、扇面形の杉柾板に四季の草花の図柄を描いた天井。化粧軒、組子障子の建具などさまざまな技巧が凝らされた数奇屋造り。

意匠を担当した日本画家の名前が付けられた一つひとつの部屋は趣きが異なり、宴会が実際に行われていた時代はどの部屋を選ぶか幹事さんは迷ったのではないでしょうか。

宮崎駿映画『千と千尋の神隠し』の浴場のイメージはここをモデルにしたという話ですが、まさしくそんな雰囲気の派手派手しさ。

では、「美と匠の祭典」のもう一つの美、美味を楽しむことにしましょう。
館内の中華レストラン、東京チャイニーズ旬遊紀で特別メニューをいただきました。

20090418 目黒雅叙園 旬遊紀1.JPG 20090418 目黒雅叙園 旬遊紀2.JPG

今回は会社の同期入社だった友人と十数年ぶりの再会。
一時間半の食事時間を超え、2時間以上話し込んでしまいました。
参加費は食事代込みで7350円。百段階段以外の館内見学も楽しんで満足感いっぱいで建物を後にしました。(館内の紹介は次の記事で)

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タグ:建築 目黒
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