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京都南座 歌舞伎鑑賞教室 [シアター&シネマ]

春の恒例と言う「南座歌舞伎鑑賞教室」に参加するために4月25日、京都に出かけました。

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第一部: 落語家、桂九雀さんの案内による「南座と歌舞伎」の解説

南座の建物の造り・舞台の仕掛け、歌舞伎の知識・魅力をわかりやすく面白く解説してくれます。

南座が建つ近くの四条河原で歌舞伎の始祖、出雲の阿国がはじめてカブキ踊りを披露したのが今から四百年あまり前の慶長8年(1603)。この阿国歌舞伎発祥地の碑は南座の鴨川側に設置されています。

20090425 7京都南座6.JPG

第二部: 長唄舞踊 京鹿子娘道成寺(白拍子花子 上村吉弥)

安珍清姫の伝説(熊野参詣途上の若僧安珍に恋慕した清姫が大蛇となって後を追い、道成寺で鐘の中にかくまわれていた安珍を焼き殺す)に由来する作品。
今年は釣鐘が再鋳されて650年を迎える記念の年だそうです。

あらすじ。
場所は鐘供養が行われている紀州道成寺。新しく建立された鐘を拝みたいと美しい白拍子(踊りを舞う女性)の花子が訪ねてきたが、本来は女人禁制の所。寺を守る強力たちが舞を見せることを条件に入山を許す。花子は次々と舞を披露しますが、次第に花子の眼には恐ろしいほどの執念が宿り始め、釣鐘が落ち、花子は中に姿を隠してしまいます。実は花子は清姫の亡霊が姿を変えたものだったのです。
(ちょっと嬉しかった瞬間。最後のシーンで釣鐘に乗っている花子の衣裳の模様が鱗形だったのを見つけたとき。それだけで花子が大蛇に化けた清姫だということを表しているのです。わかって見ると面白さが倍増します)

この歌舞伎の見所は、美しい女方が「引抜き」という手法で次々と衣裳を早変わりで変えることと、扇、花笠、手拭、鞨鼓(かっこ)、振鼓(ふりつづみ)といった小道具を使っての華やかな舞いです。

道成寺伝説を素材にした作品には他に、立役が主役の『奴道成寺』、二人の白拍子が踊り競う『二人道成寺』などがあります。

歌舞伎鑑賞のお土産は隈どりの一筆箋(三升は市川團十郎、海老蔵の成田屋の紋)

20090425 7京都南座歌舞伎鑑賞教室2.jpg

【おまけ(学習の記録)】
中啓(ちゅうけい)
扇の一種。折りたたんだときの形が銀杏の葉の形になっている。親骨が外に向かって反る形になっていて、閉じたときに先端部が開く(啓く)ことから中啓と呼ばれる。

かぶせ
引き抜きの一種。あらかじめ衣裳の上に別の衣裳を重ねて着ておき、衣裳の袖口や腰などに軽く糸を縫いつけた仕掛けがあり、舞台上で後見がその糸をタイミングよく引き抜き隠していた下の衣裳を見せる手法。衣裳の変化とともに心情の変化をも表現。


2000円でこれだけ楽しめるなんて本当にお得です。

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