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片岡球子展 [アート&デザイン]

昨年2008年1月に103歳で亡くなった日本画家、片岡球子さんの80余年の画業を回顧する追悼展『天に献げる地上の花 片岡球子展』日本橋高島屋で鑑賞してきました。

20090531 片岡球子展1.jpg


小学校で教員をしながら展覧会に出品していた頃の初期作品、富士山をはじめとする山々を描いたシリーズ、足利尊氏や浮世絵師など歴史上の人物を大きく描いた面構シリーズ、78歳にして挑戦し始めた裸婦シリーズなど50点あまり。
日本画とは思えないほどの力強い色彩と迫力ある構図で描かれた作品が会場いっぱいにエネルギーを放っていました。

20090531 片岡球子展2.jpg

すごいなぁと思うのは78歳でそれまで描かなかった裸婦に取り組んだこと。
それまでは山々の写生のために日本各地に足を運んでいたが、高齢で出かけるのが大変になってからは屋内でできることは何かと考え、それまでに挑んだことのない裸婦像に敢えて取り組んだとのこと。
描き始めの頃は「練習を始めてまだ10年ほど。まだまだ小学生程度かもしれないが、100歳になる頃には高校生くらいにはなるだろう」(実際の言葉とは少し違うかもしれませんが)とおっしゃっていたそうで、いくつになっても新しいことに挑戦する姿勢、自分のできる範囲内で可能性を見出そうとする前向きさに感服です。

最近、舞台を観ても美術鑑賞をしても感じるのが、年老いてなお表現・創作活動を継続する見事さ、さらに新しいものに挑戦しようする素晴らしさです。
(そんなことを感じるのも自分が年をとった証拠かしら)

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