SSブログ

仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護 [アート&デザイン]

上野の東京国立博物館・平成館で開催中の特別展 文化財保護法制定60周年記念「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」を鑑賞してきました。

20110223 平山郁夫と文化財保護.jpg
「大唐西域壁画」より第1場面「明けゆく長安大雁塔・中国」2000年、奈良・薬師寺蔵

2009年に亡くなった日本画家・平山郁夫氏が創作活動に加え情熱を注いだのが文化財の保護。

会場構成は次のとおり。

第1部 文化財の保護と継承 -仏教伝来の道
序章 平山郁夫 取材の軌跡
平山氏はシルクロード、仏教伝来の道を中心にアジア、欧米、アフリカなど150回以上も海外取材に出かけ大量のスケッチを重ねました。そして、取材先で文化遺産、文化財が危機的な状況におかれているのを目の当たりにし、保護活動へと向かったのです。

第1章 [インド・パキスタン] マトゥラー・ガンダーラ
この二つの地は仏像の源流地。
ここで学び。
仏陀(仏・如来)とは「目覚めた者」の意味。仏教の悟りを得た者のこと。元来、釈迦を指し、その後、阿弥陀、薬師も含まれた。
一方、菩薩とは仏教の悟りを求めて修行する者のこと。のち、観音、地蔵も含まれた。

第2章 [アフガニスタン] バーミヤン
平山氏は、戦乱で文化財が破壊・略奪による国外流出するのを知り、文化財を「難民」としてとらえ、平和が戻ったら返還することを提唱し、私財を投じながら一時的に保護・保存する活動に乗り出しました。

第3章 [中国] 西域
第4章 [中国] 敦煌
第5章 [中国] 西安・洛陽・大同

第6章 [カンボジア] アンコールワット

第2部 文化財保護活動の結実 -「大唐西域壁画」
門外不出と言われていた、奈良・薬師寺の玄奘三蔵院に奉納された大作・大唐西域壁画の全点と大下図が展示されています。
上(↑)の「明けゆく長安大雁塔・中国」の他、「嘉峪関を行く・中国」「高昌故城・中国」「西方浄土 須弥山」「バーミアン石窟・アフガニスタン」「デカン高原の夕べ・インド」「ナーランドの月・インド」 

存命中は画家としての創作活動、文化財保護活動の他にも東京芸大学長としての公務、講演・執筆と、八面六臂の活躍をされた平山さん。
エネルギーを維持し続ける力に恐れ入ります。

ランキング参加中。よろしければポチッとクリックお願いしま~す→ にほんブログ村 美術ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。