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世界遺産ロス・グラシアレス国立公園 [旅 アルゼンチン]

El Calafateのホテルから車で約1時間、世界遺産ロス・グラシアレス国立公園(Los Glaciares National Park)に入ります。
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広大な平原の途中に、地名にもなっている低木、カラファテがありました。
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トゲトゲした枝

年間の平均気温が7.5℃、冬は0.6度(寒いときは-15℃くらいとか)、夏でも13℃くらい。冷涼な気温だけでなく、年間を通して吹く強い風のせいで、その気候に適応できた植物だけが生育しています。

道路沿いの落葉広葉樹には半寄生植物の宿り木が多く見られます。
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草むらに鳥の群れを発見。ハヤブサの仲間、カラカラ(Caracara)です。ウサギを食べている最中。。
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草を食む羊や馬、牛の群れも見かけました。
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ミニクルーズのために、マガジャネス半島(Peninsula Magallanes)の西南にあるモレノ港に着くと、キツネさんが迎えてくれました。
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観光客が来ると食べ物をもらえると目論んでいる模様

ロス・グラシアレス国立公園はアンデス山脈の南端に位置する国立公園で、1981年にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されました。(入園料100ARP=約1600円)
その名も「氷河」という意味の国立公園。
広さは約600,000ha(4459平方km、山梨県とほぼ同じ面積)、最大のウプサラ氷河(Glaciar Upsala)やペリト・モレノ氷河(Glaciar Perito Moreno)を含む47の巨大な氷河と、長い年月をかけて(300万年前のIce age~)氷河がつくりあげたU字谷や氷河湖といった氷河地形を見ることができます。

太平洋からの湿った空気がアンデス山脈にぶつかることで大量の雪が降り、巨大な氷河が生み出されているそうです。(南極、グリーンランドに次ぐ氷河面積)
私たちが向かったのは全長約35km、表面積200平方km(ブエノスアイレスより広い)、先端部の幅5km、高さは約60mあるというペリト・モレノ氷河

ボートはリコ水道(Brazo Rico)を進み、氷河の先端から約300mほど間近に迫ります。
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雨も降ってきて風も強く、昨年の夏、ボルネオのジャングルウォークでの雨対策に買ったポンチョがここで大活躍。
ポンチョの下は厚手のウィンドブレーカー、ダウンジャケット、ベスト、ヒートテック。帽子と手袋、ネックウォーマーで完全防寒。

クルーズツアーの他、氷河の上を歩くトレッキングツアーもあり、参加したことのある友人によると、途中で氷河の氷を入れたウィスキーを飲むのは最高だとか。
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お昼になったので展望台近くのカフェでランチ休憩。
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見た目ギョーザみたいなパイはアルゼンチンのスナックの定番エンパナーダス(Empanadas、10ARP=約160円)

食後は遊歩道を下りて展望台から氷河の全景を楽しみました。
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迫力~ 下のほうに見える人影と大きさを比較してみてくだい。
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ズームしてみると、こんなふうに亀裂が入っています。
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マダガスカルのツィンギーに似ている。
黒い筋が入っているのは、氷河が動くときに周囲や底部の岩盤が削り取られ、氷河の動きに合わせて上部に載ったり底部に引っ張られたりして下流に向かい、氷河の末端部で堆積したティル。(堆積物が作る地形をモレーンと呼ぶ。地理の時間で習いましたよね)

南部パタゴニアは冬の最低気温が比較的高いので、氷の溶融、再氷結が短いサイクルで繰り返され、氷河の動きが活発である結果、氷河の先端部では巨大な氷塊が轟音とともに湖へ崩落します。
(平均して1日に中央部で2m、両端でも40cmは進んでいる)
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ボートが見えるほうはロス・テンパノス水道(Canal de Los Tempanos)

時折、ミシミシと氷が軋む音(氷に亀裂が入っている兆候)が聞こえてきて、そうかと思うと、ドッカーン!と打ち上げ花火か大砲か?というほどの大音響が。
どんなにか大きな氷塊が崩落したのだろうと水面が揺れていないか確認しようとするものの、えっ?こんなに小さいの?というくらいの塊で拍子抜けします。

赤い○の部分が崩落している瞬間をとらえたもの。
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崩落がよく見られるのは夏(12~3月)で観光のハイシーズン。4月には紅葉と氷河を同時に楽しめるそう。つまり、私たちは真冬に訪れたのですね~(日本の真裏だから当然ですが)

崩落したあとは氷山になります。
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氷が青く見える理由。
雪の結晶が溶けたものに圧力がかかってできた氷河の氷は気泡が少なく、透明度が高いため、青い光だけを反射し、他の色は吸収してしまうからだとか。
ガイドさんの説明によると、晴れているときは白っぽく、曇りの日は青く見えるそうです。(この日は曇り時々雨)
ずっと見ていると「ガリガリ君」が食べたくなりました。(最初見たときに「ブルーレット置くだけ」と呟いたら、友人に幻滅するから止めなさいとたしなめられました)

空を見上げると、大きく羽を広げて悠々と舞うコンドルがいました。
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♪黄金のコンドルよ~♪と歌い始めると、ガイドさんがニッコリ。
日亜文化交流の瞬間でした。
ガイドさん、私たちが氷河を見ても動物を見てもキャッキャと喜んでいるので「興味を持ってくれてありがとう」と、うれしそうでした。ある時、メキシコからの観光客を案内したとき、氷河を見ることもなくカフェでずっとお茶していたそうです。(何のために来たのかしらね~?もったいない)


秋が深まってきたから氷の景色がリアルに感じてきたわ~
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