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モーリス・ユトリロ展 [アート&デザイン]

西新宿損保ジャパン東郷青児美術館モーリス・ユトリロ展 パリを愛した孤独な画家」を鑑賞してきました。

20100702 モーリス・ユトリロ展1.jpg
(「カルボネルの家、トゥルネル河岸」1920年頃)

モーリス・ユトリロ(1883-1955)は、ルノワールやロートレックら著名な画家のモデルをつとめたスュザンヌ・ヴァラドンの私生児としてパリ(モンマルトル)生まれた。
印象派シスレー、ピサロが好きで、アルコール依存症の治療のために絵画制作を始めた「モンマニーの時代」(1900年代)から、孤独で悩んでいた時期には漆喰のような白い壁の絵を多く描いた「白の時代」(1910年代)、晩年の「色彩の時代」にいたるまで独学で自らの様式を作り出した。
アルコール依存症で入退院を繰り返し、のちには家族から“貨幣鋳造機”として稼ぎをあてにされ、人生のほとんどが自由のない生活だったとか。そんな境遇が絵の抑鬱とした雰囲気にも表れているのでしょうか。

出品作品約90点はすべて日本初公開。こんなに大量のユトリロ作品を一度に見られるのは貴重な機会です。

20100702 モーリス・ユトリロ展2.jpg

美術の時間で描いたような写生。遠近法(一点透視法)を使った風景画に安心感をおぼえます。
描かれているのは、パリ(特にモンマルトル)の街並み、郊外の風景がほとんど。
ぶらぶらと散策してきて立ち止まった時に目の前に広がる普通のありふれた風景といった感じ。(ラパンさんのブログに登場するパリの街のスナップ写真みたい)
あー、パリに行きた~い!

しかし、どれも同じような絵にも見えて“この一点”という印象に残る絵が見あたらなかったのも私にとっては否めない事実。

【おまけ】
常設展示コーナーにはゴッホの「ひまわり」、セザンヌの「りんごとナプキン」、ゴーギャンの「アリスカンの並木路、アルル」

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コメント 6

cecileyvr

1人の画家の作品のみを集めた展示は、絵画からの印象だけでなく、まるでその人そのものに触れてしまうような感覚になりますね。
イギリスでいうとターナーばかり…というような雰囲気だったのでしょうか?
by cecileyvr (2010-07-04 01:36) 

yuka

ユトリロの作品をこんなに沢山一緒に見られるのは、本当に貴重ですね。
彼の作品を見ていると、蒸し暑い東京でもほっとする時間を過ごせそうです。
「ひまわり」私も先週のロンドン観光でナショナルアートギャラリーのを久しぶりに観ました♪
東郷青児美術館のも観たいと思いつつ、まだ行けていないので次?帰った時は行ってみたいです。
by yuka (2010-07-04 05:11) 

ラパン

いやあ、、いっこさんたら、恥ずかしい~。でも、仰る通り、ユトリロの描いた風景って今もそのまま小道や建物が残っているから、なお更風景の写真を切り取ったみたいですよね。
苦悩していた人生が色彩に表われてますね。。でも作家でも画家でも苦悩した人、、、私割りと好きなのです。

パリにもしいっこさんがいらしたら、きっと美術館めぐり大変ですね~。星の数ほど大小合わせるとあるんですもの。。。マニアックな美術館まで(笑)。
by ラパン (2010-07-04 05:16) 

いっこ

★Cecileさん、イギリスだとターナー、J.E.ミレー、ムーア、ホックニーとかですかね。私が滞在していたときにはモネの企画展もありました。印象派はどこでも人気なのですね。
by いっこ (2010-07-04 13:14) 

いっこ

★yukaさん、ゴッホの「ひまわり」を見ると、夏~!って感じですよね。
東郷青児美術館、39階にあるので西新宿の眺望が楽しめます。
by いっこ (2010-07-04 13:17) 

いっこ

★ラパンさん、パリ、郊外も含めると行きたいところ盛りだくさん。リストは増えるばかりです。
東京も美術館にギャラリー、たくさんあって、常に行きたいところをチェックしていますが、諦めざるを得ないことしばしばです。
by いっこ (2010-07-04 13:19) 

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