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ベルギー幻想美術館 [アート&デザイン]

渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中のベルギー幻想美術館 クノップフからデルヴォー、マグリットまで』

20091010 ベルギー幻想美術館.JPG
(ポール・デルヴォー『海は近い』1965年)

ベルギーでは19世紀後半から20世紀前半、アフリカの植民地からの富が産業革命を加速させ、飛躍的な発展を遂げ、同時期、芸術の世界でも多くの画家が登場し、リベラルな若い実業家たちが新しい芸術を支えたそうです。

今回の企画展はベルギーの工業都市シャルルロワ市と姉妹都市関係にある姫路市の姫路市立美術館所蔵コレクションを展示したもの。

第1章 世紀末の幻想 象徴主義の画家たち
象徴主義は、目に見える世界を徹底的に追究する写実主義から印象派の流れに対峙するもの。目に見える世界ではなく心の目で見た世界を描き出す。
展示されていた主な画家は、ジャン・デルヴィル、フェルナン・クノップフ、レオン・フレデリック、レオン・スピリアールト。

第2章 魔性の系譜 フェリシアン・ロップス
ベルギーの幻想美術で特徴的なのは女性の圧倒的な存在感。ある時は優雅な貴婦人として、また、ある時は魔性の女、中性的な不思議な魅力を持つ少女として描かれました。

第3章 幻視者の独白 ジェームズ・アンソール
象徴主義と表現主義の入り混じった独特の画風とモチーフ(仮面、骸骨)を持つ異端の画家。魑魅魍魎の世界を描いた。

第4章 超現実の戯れ ルネ・マグリット
マグリットのシュルレアリスムは、本来あるべきところでないところにものを置くこと、あるいは想定外の組み合わせをし、持ち前の豊かな想像力とウィットを駆使して実際はあり得ない「超現実」の世界を画面に構築した。

第5章 優美な白昼夢 ポール・デルヴォー
マグリットと並ぶシュルレアリスムの巨匠。
本来あり得ない幻想的な情景は官能的なだけでなく、あくまでも優美かつ甘美。女性への憧れと恐れが複雑に入り混じっている。
月(満月、三日月)や鏡がモチーフとして多く用いられているが、それが画面に幻想的、神秘的な雰囲気を醸し出しているような気がします。

【おまけ】
私の記憶に残る抽象絵画との接点。
一つは以前の記事でも紹介した絵本『丸と四角の世界』との出会い。
もう一つは画家、写真家のマン・レイの描いた大きな唇が空に浮かぶ『天文台の時間 -恋人たち』を美術(中学校?)の教科書で見たとき。

私が自分で抽象画のようなものを書いたのは小学校高学年の冬。
こたつの上にスケッチブックを広げ、定規で何本も横線を引き、輪切りにした薄い円柱がパラパラと上から落ちてくるような、空間に浮遊しているようなイメージの絵を鉛筆で描いた。
今にして思えば、マグリットの絵(林の木々の中に馬と男性が見え隠れしている)を連想させるような。(比べるのはおこがましいですが。。)

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