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清方ノスタルジア [アート&デザイン]

先日会期が終わった東京ミッドタウンサントリー美術館での企画展清方ノスタルジア 名品でたどる 鏑木清方の美の世界』
最終日の閉館間際に鑑賞してきました。

20100111 清方ノスタルジア1.JPG
(「春雪」1946年)

鏑木清方(1878-1972)は、、明治から昭和の時代に人々の暮らしに残る江戸情緒に美を見出し、近代日本画に独自の画境を開いた画家です。
同時代に活躍した上村松園とは、気品のある女性像という点では共通するものがありますが、清方の女性のほうが切れ長の目で涼やかな印象。

先日訪れた太田記念美術館に続き、清方が旧蔵した肉筆浮世絵の数々も見ることができました。

東京国立近代美術館所蔵の「明治風俗十二ヶ月」は、清方が好んだ勝川春草の「婦女風俗十二ヶ月図」に着想を得て描いたもの。「十二ヶ月モノ」は当時、何人もの画家が描いたとのことで、私が好きなものに酒井抱一の「十二ヶ月花鳥図」があります。

会場構成は次のとおり。

●近代日本画家としての足跡
●近世から近代へ-人物画の継承者としての清方
●清方が親しんだ日本美術
●清方の仕事-デザイン、スケッチ
●「市民の風懐に遊ぶ」-清方が生み出す回顧的風俗画

20100111 清方ノスタルジア2.JPG

和服を着たうるわしい美人画も好きですが、実は私が一番見たかった絵は「妖魚」(右上、1920年、福富太郎コレクション資料室蔵)
水に囲まれた緑色の大きな岩の上で妖しげな眼差しでうつ向きがちな視線を投げる人魚のような半裸体の女性。心を奪われずにはいられません。
会期前半のみの展示だったので見られず、残念。

【おまけ】
「松の内」も終わり、正月気分から次のイベントは節分でしょうか。
名残に、東京ミッドタウンの正月装飾の記録です。

ガレリア入口の門松。
20100111 ミッドタウン門松.JPG

こちらは六本木ヒルズのショップのウィンドー。
20100111 六本木ヒルズ正月飾り.JPG

青竹に紅白の水引結びがキリッとした正月の引き締まった雰囲気を伝えます。

ガレリアの中に入ると、華道家、前野博紀さんの作品「新春・WAVE 上昇気流~期待」が華やかに生けこまれていました。

20100111 前野博紀 正月装飾.JPG

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アンズ

「妖魚」は、唇の色が大変印象的で、子供の頃に見て、
度肝を抜かれた思い出があります。
「朝涼」の少女は、十代の頃の私の理想でした。
by アンズ (2010-01-17 02:50) 

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