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中国 一人っ子政策の功罪 [旅 大陸中国]

中国では現在でも人口抑制のための「一人っ子政策」が行われている。

北京の現地スタッフに聞いたところによると、二人目の子供を持つのはご法度。年収よりも高い罰金が科せられるとのこと。公務員にいたっては職を失うことにもつながるそうだ。

上海の現地スタッフが二人目を妊娠中だというので無意識に「おめでとう」と言葉をかけたが、時間をおいて、それって普通に祝ってよかったのだろうか?という疑問がわいた。

ちょうど現地の新聞記事に「上海の女性の約40%は子供が二人ほしい」という市の人口局が行った調査結果が出ていた。
●人口・家族計画委員会が15歳から49歳の女性21,900人に聞いたところ、理想とする子供の人数は1.43人で、2009年の1.07人から増加。
女性の教育レベルも望む子供の人数に関係していて、大卒以上および初等教育しか受けていない女性のほうが中等教育を受けた女性よりも多くを希望している。
●現行の政策の下では、子供を二人持てる条件は限定されており、一人っ子同士の夫婦であるか、一人目の子供が遺伝性以外の病気にかかっている場合が該当する。
●1980年代に生まれたベビーブーム世代が子供を持つ年齢にさしかかり、2006年に始まった現在のベビーブームは少なくともあと6年は継続すると見込まれている。

一人っ子政策の話には避妊の話題も避けて通れない。
●上海市内ではコンドームの使用が上昇、一方で郊外では避妊リング(intrauterine device, IUD)が一般的。その他の避妊方法としては、不妊手術、避妊薬、生理日に基づく安全期間計算などがある。

一人しかいない子供を大事にしようとするのは自然な親心かもしれない。
別の日の新聞記事に「Helicopter Parent」という表現が出ていた。
●子供につきっきりで塾や習い事のみならず、子供の教育のために国外留学させる際には自らも仕事を辞めて付いていくというありさま。
こんな過保護、過干渉な子離れできない親を、子供の頭上を舞っているヘリコプターにたとえた表現で、アメリカで作られた新語のようです。

先日のシンガポール出張の際、機内で日経新聞を読んでいたら、上海郊外で11月12日、上海市主催の上海市結婚恋愛博覧会という初めての企画が行われたという記事を読んだ。
35歳以下の独身男女、約1万2千人の集団見合いだったそうだが、約5千人の親も加わっていたとのこと。
上海市内の人民広場では、週末に子供の写真や経歴書がたくさん貼られ、子供の結婚に躍起になっている親同士が情報交換をしているそうです。(上司の目撃情報)


平日の朝、通勤のためのタクシーが小学校の門の前に停まったので目をやると、子供たちが整然と並んで先生の掛け声に合わせて体操を始めた。
20111026 2上海情景5.JPG

出張先のオフィスの窓から見下ろすと、マスゲームのように編隊を変えながら行進し、順に校舎に入っていくところだった。
20111026 2上海情景6.JPG

この子たちの未来はどうなるのかなぁ、と漠然と思いを馳せた朝だった。

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タグ:中国 上海 社会
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