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麗しのうつわ [アート&デザイン]

丸の内出光美術館で開催されていた麗しのうつわ -日本やきもの名品選」を観てきました。

20100322 麗しのうつわ.JPG
色絵芥子文茶壺(重要文化財) 野々村仁清 江戸時代前期

麗しい=輝くように美しい。華麗。整っていて美しい。端麗。

本展では、日本の古くて麗しい焼き物の器が約140点。
見ていて私のご機嫌もうるわしくなりました。

Ⅰ 京(みやこ)の美 -艶やかなる宴
清水焼などの京焼は、大和絵を思わせる豊麗な色絵や和歌・漢詩などを主題とした高雅な文学意匠によって人々を魅了した。
金銀や色彩で豪華に装うとともに、宴に集う人々に文学や絵画の話題を提供し、「和」を演出した。
展示されていた作者は、野々村仁清、尾形乾山、忍阿弥道八ら。

Ⅱ 幽玄の美 -ゆれうごく、釉と肌
志野や唐津の整いすぎない、余情をたたえた描線はゆるやかで自由な息吹を愛する、日本古来の感性に根ざす美しさ。
かすかさや深遠さを意味する「幽玄」
生命の儚さ、儚いゆえの美を愛惜する心から生まれた美意識。
古瀬戸黄瀬戸志野古唐津

Ⅲ うるおいの美 -磁器のまばゆさと彩り
17世紀初め、有田で作られた最初の磁器は新しい美を生み出した。
小さきものを愛でる日本人。虫、貝、草花に心を寄せ、優しい眼差しと愛情が注がれた。
青く清涼な染付、濃厚な色彩が煌く古九谷、繊細で可憐な柿右衛門鍋島古伊万里薩摩焼
夢見るような淡い光を放つ板谷波山の葆光彩磁(ほこうさいじ)。光を包むという意味の「葆光」と釉薬のガラス質が輝き色彩は宝石のような光沢をおびる「彩磁」薄絹を透かしたような淡い光を放つ。

Ⅳ いつくしむ美 -掌中の茶碗
茶の湯の器は、手や口に触れてその姿と感触をこまやかに感じとることを前提に作られる。
また、人々は茶碗の「銘」を通して器にこめられた意味を想像する。
楽焼織部、板谷波山の天目茶碗など。

お茶の稽古、茶事からずいぶんと遠ざかっている生活ですが、お茶の心だけは忘れずにいたいと思っています。

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ラパン

いっこさんのブログにお邪魔すると、どんどん忘れていく、美しい日本語とか和のこと、とかを勉強させてもらっているような気になります。
洋が日常になっていると、和のものがとっても新鮮で。。。。
こういうお勉強の仕方なら、楽しいですよね!
by ラパン (2010-04-13 05:46) 

いっこ

★ラパンさん、楽しんでいただいてうれしいです。
「本物は本場で味わう」ことにしているので、今は日本のもの(日本画、浮世絵など)を中心に鑑賞しています。
ただし、バレエなどはなかなか本場(欧米)に行けないので、来日公演にたまに行っていますが。パリ・オペラ座バレエ団もそのうちパリで観たいです。
by いっこ (2010-04-13 21:01) 

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