サントリーホール オープンハウス [学び]
3月28日は、アークヒルズの「桜まつり」に合わせて、サントリーホールが一般開放されました。
私は正午過ぎに到着し、オーケストラ・コンサート(慶應義塾の学生オケの演奏)とオペラ名曲コンサート(ヴェルディの「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」からの曲など)を楽しみ、ホールのガイドツアーに参加しました。
お酒のメーカーらしく、ホールの随所にアルコールにちなんだトリビア的なこだわりが見られます。
入口ロビー天井の大きなクリスタルガラスの照明は「光のシンフォニー」
アルコールの分子構造(30面体)を表しているそうです。(照明デザイナー、石井幹子さんデザイン)
ホール正面の壁には1986年11月12日完成のホール初代館長の佐治氏のレリーフと、ホール建築の際にアドバイスもしたカラヤンのメッセージとサインが飾られています。
カラヤンは最初のコンサート後に「音の“宝石箱”のようだ」と語ったとのこと。
ロビーには宮廷時代の扮装をした人も案内していました。
2階に上がる階段の手すり部分の意匠。麦の穂。(ビールの原料)
1階の小ホール「ブルーローズ」入口の白い壁に一輪の青いバラ。
須田悦弘さんの木彫作品です。
サントリーが開発に成功した青い薔薇の品種。青い花を作り出すのは奇跡とも言われています。よって、花言葉は「夢かなう」
通路の壁にはやはり「麦」というタイトルのモザイク壁画。溜池山王駅13番出口の通路にも同じアートが飾られています。
絨毯の色はワインレッド。
ドリンクコーナーINTERMESSO(間奏曲)にはウィスキーの山崎・響やビールのザ・プレミアムモルツも置かれています。ここは日本のコンサートホールで最初にアルコールが飲めるようになったそうです。
では、ホールの中に入りましょう。
このホールはベルリンフィルハーモニーの劇場と同じヨーロッパ式の造りでシートは2006席。
ステージに向かって右側をR(Right)、左側をL(Left)、真ん中をC(Centre)、ステージの背後の段々畑状(ヴィンヤード形式)になっている座席はP(Podium)、ステージから後ろに向かってABCD席と続くスタイルをヨーロッパ式というそうです。
パイプオルガンも間近に見ることができました。
ホールの壁は偶然だそうですが、ウィスキーの樽と同じオーク材。
シャンデリアのガラスは一枚一枚が葡萄の葉の形をしており、全体でシャンパンの泡を表現。
【おまけ】
先日、会員になっているフィットネスクラブの文化サロンで聞いた「オペラと歌舞伎」の話。
・古代ギリシャ・ローマの文化が5,6世紀にフランスやイギリスなど他のヨーロッパに広まったことと、中国文化が日本に伝わったことに文化的発展の類似性が見られる。
・キリスト教にとって、キリストは創造主であるのに対し、仏教におけるブッダは哲学者(悟りを開いた人)。
・ギリシャでは肉体(特に男性)を賛美し、裸の彫刻がたくさん作られた。
一方で、ローマでは肉体は悪の快楽をもたらすものとして、裸は隠せ、とされた。それで、ローマ風呂は廃止され、ステージ上でセックスをしていた演劇や音楽も廃止された。その時、キリスト教が台頭してきた。
・ルネッサンスの時期になり、過去を見直そうという動きのなかで演劇も復活。フラストレーション解消になった。
ローマカソリック教会から破門された人たちが役者となって演じた芝居で、おもに即興劇だった。
英国国教会のイギリスではジェントルマン(観客)の出現によりシェークスピア劇などの芝居が発生した。
・1600年前後、ヨーロッパではオペラ、日本では歌舞伎(出雲阿国の念仏踊りが発祥)の原型が始まった。
ローマでは女性が役者になるのは禁止。女のいない演劇(オペラ)が行われ、カストラートという去勢された男性が女役を演じ、普通の男性が男役を演じた。
一方、日本では、女が芝居に出ると遊郭になってしまうということで歌舞伎は男のみとなり、女形が女を演じることになった。
その時に聞いた話によると、オペラでは「歌っている」のではなく「語っている」のだそうです。
とは言うものの、オペラの歌は理解できないので歌舞伎のようにイヤホンガイド(解説)があるとわかりやすくていいのになぁ。
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私は正午過ぎに到着し、オーケストラ・コンサート(慶應義塾の学生オケの演奏)とオペラ名曲コンサート(ヴェルディの「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」からの曲など)を楽しみ、ホールのガイドツアーに参加しました。
お酒のメーカーらしく、ホールの随所にアルコールにちなんだトリビア的なこだわりが見られます。
入口ロビー天井の大きなクリスタルガラスの照明は「光のシンフォニー」
アルコールの分子構造(30面体)を表しているそうです。(照明デザイナー、石井幹子さんデザイン)
ホール正面の壁には1986年11月12日完成のホール初代館長の佐治氏のレリーフと、ホール建築の際にアドバイスもしたカラヤンのメッセージとサインが飾られています。
カラヤンは最初のコンサート後に「音の“宝石箱”のようだ」と語ったとのこと。
ロビーには宮廷時代の扮装をした人も案内していました。
2階に上がる階段の手すり部分の意匠。麦の穂。(ビールの原料)
1階の小ホール「ブルーローズ」入口の白い壁に一輪の青いバラ。
須田悦弘さんの木彫作品です。
サントリーが開発に成功した青い薔薇の品種。青い花を作り出すのは奇跡とも言われています。よって、花言葉は「夢かなう」
通路の壁にはやはり「麦」というタイトルのモザイク壁画。溜池山王駅13番出口の通路にも同じアートが飾られています。
絨毯の色はワインレッド。
ドリンクコーナーINTERMESSO(間奏曲)にはウィスキーの山崎・響やビールのザ・プレミアムモルツも置かれています。ここは日本のコンサートホールで最初にアルコールが飲めるようになったそうです。
では、ホールの中に入りましょう。
このホールはベルリンフィルハーモニーの劇場と同じヨーロッパ式の造りでシートは2006席。
ステージに向かって右側をR(Right)、左側をL(Left)、真ん中をC(Centre)、ステージの背後の段々畑状(ヴィンヤード形式)になっている座席はP(Podium)、ステージから後ろに向かってABCD席と続くスタイルをヨーロッパ式というそうです。
パイプオルガンも間近に見ることができました。
ホールの壁は偶然だそうですが、ウィスキーの樽と同じオーク材。
シャンデリアのガラスは一枚一枚が葡萄の葉の形をしており、全体でシャンパンの泡を表現。
【おまけ】
先日、会員になっているフィットネスクラブの文化サロンで聞いた「オペラと歌舞伎」の話。
・古代ギリシャ・ローマの文化が5,6世紀にフランスやイギリスなど他のヨーロッパに広まったことと、中国文化が日本に伝わったことに文化的発展の類似性が見られる。
・キリスト教にとって、キリストは創造主であるのに対し、仏教におけるブッダは哲学者(悟りを開いた人)。
・ギリシャでは肉体(特に男性)を賛美し、裸の彫刻がたくさん作られた。
一方で、ローマでは肉体は悪の快楽をもたらすものとして、裸は隠せ、とされた。それで、ローマ風呂は廃止され、ステージ上でセックスをしていた演劇や音楽も廃止された。その時、キリスト教が台頭してきた。
・ルネッサンスの時期になり、過去を見直そうという動きのなかで演劇も復活。フラストレーション解消になった。
ローマカソリック教会から破門された人たちが役者となって演じた芝居で、おもに即興劇だった。
英国国教会のイギリスではジェントルマン(観客)の出現によりシェークスピア劇などの芝居が発生した。
・1600年前後、ヨーロッパではオペラ、日本では歌舞伎(出雲阿国の念仏踊りが発祥)の原型が始まった。
ローマでは女性が役者になるのは禁止。女のいない演劇(オペラ)が行われ、カストラートという去勢された男性が女役を演じ、普通の男性が男役を演じた。
一方、日本では、女が芝居に出ると遊郭になってしまうということで歌舞伎は男のみとなり、女形が女を演じることになった。
その時に聞いた話によると、オペラでは「歌っている」のではなく「語っている」のだそうです。
とは言うものの、オペラの歌は理解できないので歌舞伎のようにイヤホンガイド(解説)があるとわかりやすくていいのになぁ。
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